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「なにを話してるんだ?」
「湊真君がこの学園の男の子達に迫られてるって話よ♪王道君差し置いて学園の主要人物を虜にしてるんでしょ?」
「...なんのことだ?」
この手の話に付き合わされると本当に神経が疲弊するからスルーしたい。
「私的にはね、湊真君のお嫁さん候補をこの目で確かめたいのよねぇ。やっぱり可愛い子なのかしら?それとも格好いい子なのかしら?もし格好いい子なら萌えるわ!格好いい男の子が湊真君に押し倒される姿...いいわ!!!」
「もう止めてくれ...」
自分の母親が腐っているのは恥ずかしい。朱希で慣れていても身内とは違うしな。
「湊真ママ、これ以上は湊真が怒っちゃうかもだから落ち着こうね?」
「はーい。」
ちゅーちゅーとストローからジュースを飲む母さんの姿を見て、ハァと息を吐く。
「あのぉ...そろそろ終了の時間なんですが...」
「そうか..ということで母さん達、お帰りの時間だよ。」
「えー!!!」
「お兄様と離れたくありません!!!」
「我儘言うな。」
今日は色々と疲れた。
「舞彩。また長期休暇の時は帰るから...」
な?と涙で潤んだ舞彩の頭を撫で、ぎゅっと抱き締めた。
「お兄様...絶対帰ってきてくださいね?」
コクリと頷くと、舞彩はニッコリと笑い俺から離れると、
「さぁお母様!!帰りますよ!!お父様が心配してますよ!!」
「舞彩ちゃん!?ちょっと待って!!まだ湊真君のお嫁さん見てないのにぃぃぃぃ!!!」
母さんの首根っこを掴んでズルズルと引き摺るように連れていった。
「はぁ...やっと帰った。疲れた。」
「お疲れ様、湊真。」
「ああ、朱希もな?」
お互い苦笑しながら2日目の学園祭を終えた。
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