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「擢兎先輩、紅茶美味しいです。」
「本当ですか!?実は私がブレンドしたものなんです。」
紅茶を褒められ自分のことのように喜ぶ擢兎先輩。
「もっとお話したいのですが、これから体育祭の話し合いがあるので...」
残念そうに眉を下げる。
「いえ、俺も勝手にお邪魔してしまってすみませんでした。皆さんも仕事の邪魔をしてすみません。綾野も用もないのに皆さんの仕事の邪魔はするなよ?困る人がいることを忘れるな。」
俺はソファから立ち上がり、外へ通じる扉の前まで歩く。
「それでは失礼します。」
そう言って、俺は生徒会室を後にした。
湊真のいなくなった生徒会室にて
「行ってしまわれました...」
「あいつは本当に俺達に媚びてこないというか、先輩後輩以上に思ってないな。」
「本当にぃ、面白い子だよねぇ。俺本気になっちゃいそうだよぉ。」
「おれ...あら...ぎ...き。」
(俺も蘭好き。)
「皆蘭が好きなのか!?じゃあライバルだな!」
負けないからなーと叫びながら走って出ていく涼風、
「私も彼に失望されないように委員会に行ってきます。」
必要な資料を持って部屋から出ていく擢兎、
「俺達も残りの仕事片付けるぞ。」
「(コクコク)」
「じゃあ俺はぁ、この書類を風紀と職員室に持っていくよぉ。」
劉明、空知、有人は、自分の役割を果たすためにそれぞれ動き出した。
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