3167人が本棚に入れています
本棚に追加
「さて、これからどうするか...」
校舎を出て、外を歩く。このまま寮へ帰ってもいいが...そうだ。
「部活見学でもするか。」
目的地を決めると、俺はある場所へ歩き出した。
広いグラウンドから掛け声や声援が聞こえる。
俺はその中心に向かって足を進めた。
「蘭様!?なんでここに!」
「近くで見てもお美しい...」
「あの長い足で踏まれたい...ハァハァ」
なんて言われているとは知らない俺は、部活に勤しんでいる愁犀に声を掛けた。
「ん?湊真?どうしたんだ?」
俺に気づいて駆け寄ってくる愁犀。
「まぁ、部活見学ってやつ?」
「湊真サッカーやるの?」
「いや、俺は遊び程度しかやったことないから。」
中学時代に友人と軽く遊んだ程度なので部活に入るほどの経験値は持っていない。
「唯暇だったから愁犀の応援でもしようかなってさ。」
そう言うと、
「そっか!」
と爽やかな笑顔を振りまいた。そのせいか、周りの観客が悲鳴をあげたり倒れたりしていた。
「もう行かないと。湊真はまだいるの?」
「いや、次は凪沙のとこに行こうかなって思ってたから。」
「そっか。じゃあまた明日だな。」
「あぁ。」
俺は愁犀に見送られ、次なる目的地へ向かった。
最初のコメントを投稿しよう!