体育祭 後編

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丁度俺達がテントの椅子に腰かけたくらいで競技が始まった。 各組が1人ずつ計5人がスタートラインに立ち、スタートの合図とともに走り出した。 何組かが走っていき、次は凪沙が走るようだ。 スタートの合図で走り出す凪沙。あまり走っているのを見たことがなかったが... なかなかに遅かった。 「凪沙って運痴なんだよなぁ...初等部の頃から遅かったんだよ。」 と走る凪沙を見ながら呟く愁犀。 でも一生懸命走る凪沙を笑う人はいなく、周りからは温かい声援が送られていた。 「そういえば朱希はどうなんだ?俺あいつが走ってるとこなんて見たことないけど。」 「あぁ...あいつは...」 パァンとピストルの音が鳴り響きグラウンドを見ると、 「かなり速いよ?」 水を得た魚のようにグラウンドを走り抜ける朱希。 その姿に隣の愁犀だけではなく、全校生徒が釘付けになったと思う。
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