体育祭 後編

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それにしても... 「黒瀬先輩...くっつかないでください。暑いです。」 「やっ...そ..ま...なれ..い」 いつの間にか俺にくっついていた書記の黒瀬先輩に離れるように言うが、まったく離れてくれない。 「先輩は出ないんですか?」 自然に離れるのを待つことにした俺は、リレーを観賞しながら話すことにした。 「お..れ、パン..いきょ..で..る」 「パン食い競争ですか?あー、なんか先輩なら違和感ないです。」 生徒会役員は1つ競技に出ればいいらしい。 「頑張ってください。」 「ん...が..ばる」 なぜか黒瀬先輩から犬の耳と尻尾が生えている幻覚が見えるのだが... 暑さにやられたのだろうか... とりあえず撫でてやると頭を手のひらに刷り寄せて気持ち良さそうに目を細めた。 あぁ、やっぱり犬に見える。
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