なぜ俺が・・・・

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やっとのことで私達は理事長室のある特別棟までやってきました。途中校舎棟を見て驚いていた蘭君と来栖君。私達は小等部からいるのでこれが普通だと思っていましたが違うみたいですね。 エレベーターの前に立つと私は胸ポケットから生徒会の証でもある金色のカードを出し、それをボタン上部の差し込み口に入れました。 エレベーターに乗り込み、何故こうなったかの経緯を2人に話すと苦笑されました。同情してくれたのでしょう。 そうこうしてるうちに、理事長室のある最上階に着いてしまいました。 エレベーターの外に出る2人を見送り、生徒会に戻ると笑顔で言うと、 「ありがとうございました。」 の言葉と共に、フッと色気の漂う顔で微笑まれました。 「っっっっ!!!」 「無自覚!?無自覚なの!?」 そう叫ぶ来栖君の言葉が耳に入らないくらい蘭君の笑みは強烈でした。 「そっそれでは失礼します!」 閉のボタンを連打し、やっと全て扉が閉まりきったのを確認するとその場に座り込んでしまいました。 「...あれは、反則ですよ...」
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