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俺の言葉にポカンと口を開ける擢兎先輩。
「え?えーっと...私は湊真君にならどちらでも///」
俺の前で頬を紅くしてもじもじする先輩の姿にちょっとした悪戯心が湧いてくる。
「そうですか...」
ニヤリと妖艶に笑う湊真に擢兎はもちろん周りの観衆も見惚れる。
「お嬢様?どうされたんですか?
あぁ...私の顔に見惚れていたんですね?本当にお嬢様は私が好きなんですね」
「えっ...と..湊真君?」
俺が急に演技を始めたものだから、先輩はついてこれずに戸惑っている。
「いつもは湊真と呼び捨てにされているでしょう?
ほら...
いつものように湊真と呼んで...」
先輩の背中から抱き締め、耳元に唇を近づけ誘うように囁く。
「///そっ...そう...ま?」
顔は見えないがきっと先輩は顔を真っ赤にしているだろうな。
「よく出来ました。素直なお嬢様にはなにかご褒美を差し上げなくてはいけませんね?
なにがよろしいですか?」
「ひゃぁぁん///」
軽く先輩の耳を食むと、先輩が声をあげた。
「ほら...早く言わないとお仕置きしちゃいますよ?」
「言いますからっ...離れてくださいぃぃ///」
涙眼で振り向く先輩に少しやり過ぎたかと反省し言われた通りに離れてあげた。
「申し訳ありません...お嬢様があまりに可愛らしくてつい意地悪をしてしまいました。」
優しく笑いかけ、先輩の涙を指で拭う。
「えっと...お願い、なんでもいいんですか?」
「叶えられる範囲でしたら。」
そう言うと、目を輝かせた。
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