なぜ俺が・・・・

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副会長どうしたんだろうな急に。まぁ、急いでいたんだろう。 「絶対フラグ立ったよ今の!どうすんのさ!副会長フラグが立ったなら生徒会長、会計、書記も芋づる式に立つじゃないか!どーやって折ればいいんだよー(泣)」 理事長室の扉の前に辿り着く間に朱希に泣かれた。どうやらやってはいけないことをしてしまったらしい。 俺はただ感謝の言葉を述べただけなのだが... 「悪かったな朱希...」 朱希のふわふわの髪を撫でながら言うと、 「もっもう...そんなことされたら怒れないじゃない。」 と照れながら許してくれた。 「じゃあ、そろそろ入ろうか。」 目の前にある扉に着いているノッカーに手をやる。重厚な音が響き、中から1人の男性が出てきた。 「蘭湊真君と来栖朱希君ですね?中で理事長がお待ちですよ。」 扉を大きく開き、中に入るよう促された。 恐らく秘書であろう男性に一礼し中に入る。朱希も俺に習い一礼して着いてきた。 中に入ると目の前に現れたのは理事長であろう人物だった。まぁこの部屋にはさきほどの男性と合わせて2人しかいないのだから理事長であることに間違いないだろうが... もっと年上だと思っていた。 茶色の髪と瞳、均整のとれた体は20代後半といったところだろうか。 「初めまして蘭君に来栖君。私はこの海淵学園の理事を務める海淵総一郎だ。ここに呼んだのは、蘭君に明日の入学式で新入生代表をしてもらおうと思ってね。」 ニコっと俺に笑いかける理事長。 ん?今なんて言った? 「新入生代表?」 「そうだよ?」 「そうですか....」 ハァ...また厄介事が... 「仕方ないよね。君は入試満点だったんだから、君以上に相応しい生徒はいないよね?ちなみに来栖君は次席だったよ。」 凄いね君達、とニコニコしながら言い放つ理事長。 まぁ決まってしまったものは仕方ない。俺は考えるのをやめた。
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