入学式

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なんだ?副会長は赤面症なのか?大変だな。俺は朱希に引き摺られるように体育館を後にした。 (まったく!また副会長が現れるのは想定内だったよ!だけどまた笑いかけて湊真は狙ってるの!?総受...じゃないか、湊真はきっと攻めだし。寮監フラグは立たなかったし。兎に角立つフラグは僕が折らねば!) 「ちょっ!朱希、そんな引っ張んなって!」 頭の中はいかに湊真に立つフラグを折るか夢中で考えてる為、後ろから訴える湊真の声に気付かない。 そのまま教室まで引っ張られるのを覚悟した湊真だった。 一方、湊真達がいなくなった体育館では、 「どうした擢兎?顔が赤いぞ。」 「劉明!なっなんでもありませんよ!」 「いやいや、なんでもないってこてはないだろうが。...あぁ、さっき話してた1年のせいか。」 ニヤっと笑う劉明こと、海淵学園の生徒会長の獅堂劉明。 「そんなわけないでしょう!?なにを馬鹿なことを!どこかに頭でもぶつけましたか。まぁ頭は私のほうが良いですけどね。」 動揺しすぎて少し黒いものが出てきている擢兎。 「今成績の話は関係ないだろうが。動揺しすぎだ。一応お前は将来俺の秘書になるんだからポーカーフェイスを崩さないように心掛けろ。」 「わかってますよ。」 苦虫を潰したような顔の擢兎。 「そういえば...お前昨日も生徒会室に入ってきたとき顔が赤かったな。」 そう言われピクっと動く体。 「確かあの時は、外部入学生を理事長室に連れていった帰りだったか?」 ニヤっと口角を上げる劉明。 「なにが言いたいんですか...」 こちらを睨んでくる擢兎にポーカーフェイスはどうしたと言ってやりたいが、まぁこちらも突っ込みすぎたなと思い、 「いや、別になにも?ただそういうことがあったなと思っただけだ。」 なおもこちらを睨んでくる擢兎。 「ほら、生徒全員出たんだから俺達は来賓の見送りしなきゃいけないだろ?空知(ソラ)と有人(ユウシ)を呼んでこい。」 「...わかりました。」 そう言って2人を呼びに行く擢兎。
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