転校生登場

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食堂の扉が開き、辺りから黄土色の悲鳴が聞こえる。 「新さまぁぁぁ!!」 「緋鵺さまぁぁぁ!!」 「今日もかっこいいですぅぅぅ!!」 「なにあの毬藻!なんでお2人と一緒にいるわけ!?」 「転校生ktkr」 全てが今しがた入ってきた3人に向けられたものだった。 ちなみに最後のは俺の隣に座る朱希が言ったものだ。 この3人が来たせいで騒がしい食堂が更に騒がしくなった。 そしてどうやらその3人は、俺達の近くの席に座ったようだ。俺は静かに食べたいのだが朱希が五月蝿くて仕方ない。ご飯を食べながら呪文のようになにか喋っている。 「なあなあ!これってどうやって使うんだ!?」 「これはね、こうやって使うんだよ?」 そう言って、1人が毬藻頭にタッチパネルの使い方を教えている。 「へー!なんかすごいんだな!じゃあ俺オムライスにする!」 メニューが決まったのかタッチパネルを操作する毬藻頭。 どうでもいいが、もう少し声量落としてくれ。頭が痛くなる。この毬藻頭が気に入らないのか周りはコソコソ悪口を言っているし、だんだんとイライラしてきた。 食事を止めて帰ろうかと思っていたその時、 また食堂の扉が開き、さきほどの比じゃないくらいの悲鳴が起こった。
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