転校生登場

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「朱希...おい、いつまでものの字書いてないで教室戻るぞ。」 未だにテーブルに突っ伏している朱希に席を立つように促すと、どうにか立ち上がってくれた。ゆらゆら揺れていて安心できないが。 仕方ない。 「ふぇ!?にゃっ///にゃんで抱っこなのぉぉぉ///」 そう、今俺は朱希を抱き上げている。所謂姫抱きというやつだ。 「ん?お前ふらふらしてて危ないし、なにかにぶつかられるよりはこうして抱いていた方が安心だからな。」 朱希は小さくて軽いからたいした負担にもならないしな。 「湊真って結構大胆だな。」 「そだね。こんな大衆の前であんなことしちゃうんだもん。ネコの子達凄く羨ましそうに2人を見てる。」 「タチのやつらは朱希の真っ赤な顔見て出てったしな。」 一線引いたところから2人を見る。実は愁犀と凪沙はノーマルで、お互い婚約者がいる。だから湊真のことは格好いいと思うし、朱希も可愛らしいとは思うが、あくまで同性としてなのだ。 「湊真、そろそろ降ろしてあげたら?朱希顔が真っ赤で違う意味でヤバイことになってる。」 愁犀が湊真に言うと、 「朱希、ちゃんと歩けるか?」 「うっうん。大丈夫だよ///」 朱希の様子を確認してから解放してあげた。 朱希の頭をよしよしと撫でる湊真を見て、なんだかんだ朱希に甘いな、と思った2人だった。
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