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同じ場所に留まるのはよくないと判断し、どんどん林の中を突き進む。
進めど進めど周りは木だけで、道らしい道がない。それでも先に進むと、拓けた場所に出た。
「すご...」
そこで俺が目にしたのは、色とりどりに咲き誇る花と、どこまでも透明で清らかな湖だった。
「こんな綺麗な場所があるなんて知らなかったな...」
鬼の死角になるように木の幹に背を預け、ポツリと呟く。
ザーっと風が吹き、花や水面、周りの木々が揺れる。
太陽の柔らかな光と風が心地よくて、瞼が降りる。
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