企てる者

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放課後のとある一室にて 「失礼します。」 ガラリと音をたて、一人の生徒が中に入る。 「隊長...言われた通り他の副会長親衛隊に彼らの制裁について話したのですが...」 「あの転校生についてはいいけど、もう1人には抵抗があるって?」 「....はい。」 「だろうね...首席で容姿も家柄もまさに完璧だからね...」 「実際に副会長様から彼の親衛隊に移りたいと言う者や、彼と副会長様との仲を応援したいという者が多数います...。」 ふぅんと呟き頬杖を付く。 「兎に角、制裁派を集めておいて。僕は僕でやることがあるからね。頼むよ?副隊長。」 副隊長と呼ばれた男にニッコリ微笑む。 「わかりました...隊長...」 失礼します、と言ってその場から立ち去る。 「僕達の愛する副会長様に想われるなんて....そんなこと赦さない... どうしたら君は副会長様から離れてくれる? ねぇ、 蘭湊真君...」 クスッと何かを企むように笑い、誰もいない教室を後にした。
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