企てる者

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「急に押し掛けてしまって申し訳ありません。 僕は3年Sクラスの東雲八尋(シノノメヤヒロ)、こっちは同じく3年Sクラスの杜峨雪吹(トウガイブキ)です。」 背の高いイケメン杜峨先輩は、此方に軽く頭を下げた。 「はぁ...それで先輩達はなんで俺の所へ?初対面ですよね?」 そう、この2人を見るのは今この時が初めてなのに、何故ここに? 「実は...お願いがあって参りました。 蘭湊真様の親衛隊結成の許可を頂きたいのです。」 ガタッ 「なんですとぉぉぉぉ!!!」 今まで黙って座っていた朱希が、座っていた椅子を思いきり後ろに倒しながら立ち上がり、大きい瞳を更に大きくしながら叫んだ。 「湊真に親衛隊が出来ることくらい僕は判ってたよ!?なら隊長は僕がやるべきだよね!?湊真に1番近くて1番解ってるんだから!」 後半の発言が一歩間違えば恋人かストーカーだな。 見ろ、前の席で凪沙と愁犀の顔が少しひきつってるぞ。 周りもなんだか残念な感じで朱希を見る。 黙っていれば可愛いのにな... なんて感じで朱希を見る。 「ですが既に書類は提出してしまったので今更訂正は出来ません。」 朱希の勢いに押され黙っていた東雲先輩が喋りだした。
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