企てる者

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「ん?もう提出済みってことは、これは事後報告ということでしょうか?」 東雲先輩は気まずそうに顔を歪め、杜峨先輩は申し訳なさそうにしていた。 「あの...勝手なことをしてごめんなさい...どうしても僕が隊長になりたくて...取り消せたらいいんですけど、受理されれば出来ないから...」 「別に責めているわけではないので、そんな泣きそうな顔しないでください。」 東雲先輩は目をうるうるさせて今にも泣きそうだ。これでは俺が先輩を苛めているみたいじゃないか。 「決まってしまったことは仕方ないです。親衛隊のことは許可、ということにします。 でも... なぜ俺なんですか?」 そう、俺が疑問に思っていたのは、何故俺に親衛隊が出来たのかということだ。 朱希や愁犀、凪沙に出来るなら理解できる。朱希は中身は兎も角、容姿なら可愛いし、愁犀と凪沙は容姿もだがこの学園の初等部からいるから彼らに好意を抱く生徒は少なからずいるだろうし。たとえ2人がノーマルだとしても。 だから容姿も普通だろう俺に親衛隊が出来るなんて不思議で仕方ないのだ。
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