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「そうですね...蘭様により良い学園生活を送って頂くために、僕達がなにをしたらいいのかアドバイスをしていただくという役職になりますね。これは蘭様をよく知っている来栖様にしか出来ないと思うのですが...」
「やる!」
自分が適役だと言われ、機嫌を良くしたのか即答する朱希。会って数分の先輩に上手いように操られている。
「では決まりですね?蘭様、これからよろしくお願い致します。」
東雲先輩と杜峨先輩は一礼すると、教室を出ていった。
「なんか嵐が去ったって感じだね?」
フゥと息を吐きながら凪沙が言うと、俺は苦笑した。
朱希は最初の不機嫌が嘘のように、満面の笑みで頬杖をついていた。
ガラリと教室の扉が開くと、
「HR始めるぞー。早く席に着けよー。」
担任の伊勢道哉(イセユキヤ)が入ってきたので各々の席に着くクラスメイト達。
担任が連絡事項を坦々と言うなか、
(親衛隊ね...)
俺は、ついさっきのことを思い返したのだった。
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