目眩

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「バゲットをガーリックトーストにしてください。」 「まあ、バゲットを?」 驚いた顔もかわいい。でも、 父親を思い出すと言われて、なんか正常の精神に戻った。 「ええ。 パーティー料理と言うことで、無国籍料理にしようかと。 大丈夫ですかね。」 「ええ。 もちろん。楽しみですわ!」 彼女に神経を持って行かれそうになりながら、和風のラタトウーユのデイップをつくり冷蔵庫に。 寿司酢にバルサミコを少し使って、寿司飯。 それをオリーブ油でマリネした魚に巻いて、手鞠寿司。 たこのカルパチョにピンクペッパーを散らして。 透明のグラスで鯛そうめん。 牛ブロック肉ででたたき風のローストビーフ。 あとはフルーツの盛り合わせや、少しの揚げ物。 簡単な変わり漬け物。 大人のメニューはこれでいいだろう。 あとは、子どもが数人集まると言っていたから、 ハンバーグやミニグラタン、チキンライスを盛り付けたお子さまデイッシュ。 「まあ、あずきバー? ウフフ…」 彼女の笑い声を初めて聞いた時を思い出してた。
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