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そして、
時々、現地の子供たちから手紙や絵が届く。
団体宛に現地の職員から送られてくるものだけど、
俺宛に届くものだから、うちに届けられる。
俺がもう居ないことが伝わっていないのか。
でも、
美結や結花はその手紙をまるで俺からのもののように喜んで…
よかった…
この仕事をしてて。
傍らには、高林。
美結のサポートを時々してくれている。
決して近づこうとせず、
俺の元で働いてくれていたときと同じスタンスで。
でも、
俺は気づいてしまったんだ。
高林の眼差しで、
おまえの気持ちを…
あの時からずっと…
だからお前は自分の幸せを求めなかったんだな…
一生独りで、生きてきたんだ。
俺と出逢ったばっかりに。
すまなかったな…
でも、
本当に、ありがとう。
end
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