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「永倉、応援の機体は直衛任務に回せ
空母の上空をより強固に守る」
「了解」
永倉は内藤の指示をすぐに伝える。
「敵は飛龍航空団の戦闘機が空港へ侵入したヘリを迎撃するために離れたスキを付いて空母を攻撃してくる可能性があるからな」
「つまり、敵の裏をかくつもりですね?」
「ああ、それにここから空港に行っても間に合わない
着いた頃には、空港が火の海になっているか、ヘリが撃墜されているかのどっちかだ」
「なるほど……
しかし、よく内藤司令官はそんなに素早くわかりますね」
「敵の身になって考えればわかってくるさ
政略的に考えれば、各国首脳を暗殺したほうがいい
しかし、戦略的にみたらこの巨大空母の存在は脅威になる
なぜなら、強力な戦闘力をもってあちこちに展開可能だからな
高林も参謀なんだら、それぐらい考えろ」
「はっ」
高林が内藤に説教をされている横で、永倉は
「司令官、昴をだしたらどうですか?
昴は電子攻撃機ですが、ホークアイ改よりは電子収集能力は上です」
「いい考えだな
高林、整備に確認しろ」
「了解しました」
永倉が整備に連絡すると
「15分あれば可能とのことです」
「わかった
整備完了後、すぐ上げるように伝えてくれ」
「了解しました」
「準備もしてませんから、これが最速でしょう」
「ああ、整備の人間もフル回転だから、無理はさせられないな」
「こちらは防備を完璧にしてますが……
問題はあちらですね」
「永倉の言う通りだ
各国首脳が暗殺されたら世界が混乱するぞ
ここが正念場だ」
内藤の言葉に永倉が頷く。
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