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「待たせたな」
ルアンの声がして振り向くと、ルアンの横にいたのは総帥ではなく、アズキスさんだった。
「総帥を呼びに行ったのではなかったのですか?」
「ジークか?
ジークは流石に忙しいから無理だろう
零番隊の任務先を聞いてきただけだ
後でヴァキアとスクリードが来る事になった」
どうやら私の勘違いらしい。
零番隊を全員集める気でいるルアンに、嬉しく思う。
零番隊を大事に思ってくれていると感じるから。
「俺は関係ないのに、行っても大丈夫なのか?」
「アズキスは俺の親だから平気だ」
確かにアズキスさんは関係ない。
今日の主役はあの五人なのだから。
でもルアンが連れていくと決めたのなら、それはもう決定事項だ。
(全員で何人になるの?)
五人+私達?
それなら10人だけど、正確な人数はまだ聞いていない。
「全員で何人になりますか?」
「零番隊が加わるから、全員で16人だ」
(16人!?)
かなり多い。
「……やはり、シェフを頼んだ方が良かったか?」
顔が攣ったのが分かったのだろう。
聞かれたけど首を振る。
そんな人数の料理を作った事はないけど、ルアンが私の料理を誉めてくれたし、ちゃんとやり遂げたい。
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