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「魔法の出し方すら知らなかったのか!?」
「あ、ああ
ジークに引き取られるまで、俺に魔力がある事すら知らなかったし
俺の村では、誰も魔法を使っていなかったからな」
俺があまりに詰め寄ったからか、ルアンは少し驚いているようだった。
でも、魔法の出し方すら知らなかったなんて……
零番隊隊長になる前に特訓をしたっていうのは、魔法を習得する期間だったのか?
「僅か三年で、魔法を習得し、使いこなせたって事か?
それだけじゃなく、魔武器や使い魔を召喚して……」
通常ならばあり得ない。
魔力がある事すら知らなかった人が、三年後に世界最強の称号を手に入れているなんて。
「最後の一年程は、ゼンと実践訓練をしていたけどな
……以前、俺は教えられないと言っただろう?
教えられる訳がないんだ
身体強化は無意識で使っていたし、俺の特訓の仕方は、普通では無理だと言われたからな」
ルアンはやはり、そんな所も規格外なんだな。
無意識で身体強化を使うなんて……
俺はまだ、身体強化を習得できていない。
教えるのは無理だと言われたけど……やはりルアンに教えを請いたいと思う。
ルアンの指摘は的確だからだ。
……帝王様だったからだと言われてしまえば、そうなんだろうけど。
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