祝杯をあげよう

13/27
前へ
/863ページ
次へ
「魔法の出し方すら知らなかったのか!?」 「あ、ああ ジークに引き取られるまで、俺に魔力がある事すら知らなかったし 俺の村では、誰も魔法を使っていなかったからな」 俺があまりに詰め寄ったからか、ルアンは少し驚いているようだった。 でも、魔法の出し方すら知らなかったなんて…… 零番隊隊長になる前に特訓をしたっていうのは、魔法を習得する期間だったのか? 「僅か三年で、魔法を習得し、使いこなせたって事か? それだけじゃなく、魔武器や使い魔を召喚して……」 通常ならばあり得ない。 魔力がある事すら知らなかった人が、三年後に世界最強の称号を手に入れているなんて。 「最後の一年程は、ゼンと実践訓練をしていたけどな ……以前、俺は教えられないと言っただろう? 教えられる訳がないんだ 身体強化は無意識で使っていたし、俺の特訓の仕方は、普通では無理だと言われたからな」 ルアンはやはり、そんな所も規格外なんだな。 無意識で身体強化を使うなんて…… 俺はまだ、身体強化を習得できていない。 教えるのは無理だと言われたけど……やはりルアンに教えを請いたいと思う。 ルアンの指摘は的確だからだ。 ……帝王様だったからだと言われてしまえば、そうなんだろうけど。
/863ページ

最初のコメントを投稿しよう!

35534人が本棚に入れています
本棚に追加