祝杯をあげよう

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「俺様がルアンを護れないとでも言いたいのか? 人間風情が!」 「そうじゃねぇよ! ゼン様も、ルアンを危険な場所に連れて来るなよ!」 「ルアンは何があっても俺様が護る 人間の分際で、俺様に意見する気か?」 「何だよ? ルアンが大事じゃねぇのかよ!?」 「二人共、喧嘩をするな」 ルアンが声をかけて、やっと双方が口を閉ざした。 流石は帝王様。 「……ルアンが悪いんだろ?」 「心配してくれてありがとうな そうだな 今度からは気をつける」 ヴァキア様へ向かって笑顔を向けているルアン。 怒っていたヴァキア様は、何も言わずに腰を下ろした。 丁度、ソファーに座るルアンの背後に。 (一番過保護に心配しているのって、もしかしてヴァキア様なのか?) アズキス様は、ルアンのしたい事を見守るスタンスで、スクリード様はルアンに甘えて依存している感じだ。 アスラはルアン中心の生活だし、使い魔の大魔王様は、心配もするし怒りもするけど、甘える事もルアンの行動に妥協する事もするようだし。 ヴァキア様って、人を寄せ付けず、好戦的だという噂があるんだけど、今目にしている姿は噂とは違う気がする。
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