35534人が本棚に入れています
本棚に追加
「これで全員が揃ったな
キリヤ、ヨルダ、イルア、ルウ、モア、隊員昇格おめでとう」
俺達へ向けられる言葉と笑顔。
(ルアン……
周りを見てくれ)
俺達、かなり睨まれているから。
零番隊が集まって、帝王様から祝いの言葉を贈られたんだから、妬みの対象になるのは分かるんだけど。
「こいつらと親しいのか?」
「クラスメイトだ
同じように勉学に励む仲間が、エンドドロップに入隊したんだ
祝いがしたくてな」
ヴァキア様と話しているルアンだけど、ルアンの背後に座った為、ヴァキア様の顔は見えない。
ローブを着たままだし、背後にいなかったとしても、フードで見えないけど。
「破壊者と何処に行くつもりなんだ?」
「誰から聞いたんだ?」
「破壊者が吹聴してた」
それって、破壊者様自らが言い触らしていたって事か?
ルアンと出掛けるのが、そんなに嬉しいって事なんだろうけど……
帝王様の正体を知って、動揺とかはなかったんだろうか?
だって、尊敬して傾倒していた相手が、16歳の少年だったんだ。
少なからず衝撃はあったと思うし、尊敬する気持ちがなくならないでも、何かしら思うところってなかったのか?
俺は正体を知って余計に尊敬したけど……隊長達もそうなんだろうか?
最初のコメントを投稿しよう!