祝杯をあげよう

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「買い物に付き合って貰おうと思ってな」 「荷物なら俺が持つが?」 「……付いていっていいか?」 アズキス様が割り込んできたけど、ヴァキア様は付いていきたいらしい。 俺も……と言いたい所だけど、破壊者様からの殺気に耐えられないだろうな。 「普段着を選んで貰おうと思って…… でも、破壊者は素性を隠しているからな 一緒には行けない」 ルアンがそう言うと、見るからに落胆したアズキス様。 ……いや、スクリード様もか? ヴァキア様は顔が見えないから、どんな表情をしているか分からない。 「皆は、別の日に付き合ってくれるか?」 「はい」 「当たり前だろ」 二人が返事をし、スクリード様は頷いている。 険悪なムードになりそうでも、ルアンが一言放つだけで、それがなくなる。 それにしても……普段着? ルアンの普段着は、シンプルでカジュアルな物ばかり。 わざわざ破壊者様を付き合わせる意味があるのか? 大魔王様だけでいいんじゃないのか? 大魔王様は……独占欲を出す事もなく、ルアンの腕の中でおとなしくしている。 (大魔王様が怒る事じゃないって事か?) ルアンがスクリード様の頭を撫でただけで、怒っていたのに?
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