祝杯をあげよう

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「……服?」 ルウが訊ねたけど、たぶん皆が知りたい事だったのだろう。 皆静かにルアンを見ている。 「今までは人物を特定されない為に、シンプルな服をジークから支給されていた ローブを被っているとはいえ、足が見える事もあったしな だけど、もうその必要がない でも今まで服を買いに行った事がないから、選ぶのを手伝って貰おうと思ったんだ」 ルアンの言葉は納得できるものだった。 (そうだよな) 人物を特定できるような、個性的な服を着る事はできなかったのだろう。 「何故破壊者様なんだ?」 それも疑問だ。 破壊者様でなくてはいけないんだろうか? 「別に誰でも構わなかったが…… 破壊者はお洒落だからな ……俺が着るには、大人っぽ過ぎるだろうが」 ルアンは隊長達の容姿や年齢など、全て知っているんだろうか? 羅刹者様と殺戮者様はフードを脱いでいる事があるから、容姿はエンドドロップ隊員ならば知っている。 だけど他の隊長達は知らない。 番号付き隊員達も。 後、エンドドロップでフードを脱いでいる事が多いのは零番隊隊員だけらしい。 帝王様──ルアンが保護し、隊員にしたようで、隊長達を始め、その素性を知っている人が多いんだとか。
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