過去回想

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だけど、ジークに── 「ルアンの特殊能力? それなら、魔力の質の高さじゃないか? 昔からそれは気になっていたし、ルアンが居た村の人達に、特殊な力が備わっていてもおかしくないかもな」 そんな風に言われてしまった。 (それだったら、俺の両親も、弟のオリスも、何かしらの力があったかも知れないのか?) 魔法を使っている人は一人もいなかったから、知り様がないが。 「リーシャは、ルアンと再会する前──ルアンが生きていると知ってから、魔物を造り出していないと言っていた だけど、魔物の出現数は減っていない」 ジークがそう口にしたが、それはおかしい。 「それなら、リーシャの他に、魔物を造り出している奴がいると言う事か?」 そんな事があるのか? ……それなら、誰が? 「いや、それはまだ分からない 此方で調べてみるが……可能性は低いな」 ジークの言う通り、どうやって生まれているか分からない魔物を造り出す事は、簡単ではないだろう。 リーシャが特殊だったという事だ。 ……だが、リーシャができたのだから、他の人ができても不思議ではない気もする。 でも当時は気付きもしなかったが、村の人達は少し普通と違っていたと思う。 何故なら、村に居た時、貴族の存在を知らなかったからだ。
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