零番隊隊長への復帰

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「矢を同時に複数作る事はできるのか?」 「……した事、ない」 「矢を複数放つ練習もできるし、次の攻撃の時に矢を作る時間を短縮できる 攻撃数があがるだろう」 「してみる」 嬉しそうに笑い、離れていった。 「アスラ、打ち合いをするか?」 いつも壁際にいるアスラに声をかける。 「はい、お願いします」 アスラはいつも、俺としか打ち合いをしない。 それ以外は壁際にいるだけで、授業に参加していない。 魔力量を抑えていても、動きが違う。 だからこそ、誰とも剣を交えようとしないのだろう。 俺も魔武器で打ち合う相手はアスラが多い。 たまにエンともするが。 「“幻武”」 「“焔陽”」 互いに魔武器を出す。 アスラと俺が打ち合いをする時、周りはいやに静かになる。 沢山の視線を感じるが、レンは何も言わない。 見ているのも勉強になると言っていたから、それを咎める事はしないのだろう。 アスラと打ち合う場合、俺は魔力を幻武に流して刀身を作るだけで、身体強化はしない。 対するアスラは、魔武器の能力を使い、身体強化もする。
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