零番隊隊長への復帰

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散々泣き、涙が渇れる程流し、どこかスッキリした気がする。 泣き腫らした目元になっているだろうが…… だが、もう任務に戻らないといけない。 思った以上に時間が経っている。 また来る事を約束し、グレンにゲートを開いて貰う。 「前長の死を嘆いてくれて、感謝する 龍は寿命で死んだ場合、悲しむ者はいない 長は寿命を全うした これ以上悲しむ必要はない」 「……ありがとう」 ガルヴォルの死を背負うなという事だろう。 僅かとはいえ、その命を奪ったのは俺だ。 だからこそ、泣く事が悪い事だと思っていた。 悲しむ資格がない、と…… 「ルアンは、ルアンの為すべき事を為せ」 「ああ」 そうだ。 俺にはする事がある。 この世界の不安要素を排除しなくてはいけない。 俺が任務を受ける原動力になっている事── “誰も、悲しんで泣く事がない世界に” その為に戻ってきたのに。 悲しみを紛らわせる為に、任務を受け続けるのとは違う。 (俺はもっと強くならなければ……) 力だけでなく、精神的にも。 ゲートに消えていくグレンの背を見ながら、改めて思う。
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