世界最強の決断

零番隊隊長への復帰

温められた料理を食べている最中、アスラがうつらうつらと眠り被っている。

やはり無理をして起きていたようだ。

アスラも零番隊隊員として、任務をしている。

最近忙しくなっていて、アスラ達も任務が増えただろう。

当然疲れている。

昼は授業もあるし、アスラは俺と違い、授業中に眠っていないらしいし。

……俺が眠っているのは、使い魔の授業だけだが。

（皆、無理をしているんじゃないだろうか？）

俺は昔からこの状態だったから慣れている。

夜には寮へ帰ってくるし、昔のように寝ないで任務をこなしている事はないから、睡眠不足で倒れるような事はない。

ジークによれば、それでも俺の睡眠時間は短いらしいが。

（早くシリエが見つかって、心配の種がなくなればいいのに……）

問題はシリエだけではないが。

食器を洗い、眠ってしまったアスラを部屋に連れていく。

相変わらず、メルヘンな部屋だ。

大人びているかと思えば、子供っぽいところもあるアスラ。

エンドドロップに保護された隊員達や隊長達には、そういった傾向があるようだ。