吉谷鷹雄という少年

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「いや、昨日も一昨日も、あんな幸運が続いたんだ。今日もついてるに決まってるな!あはははははは!!」 「うわ…あの子の脳内やばすぎ…!?」 「奥さん、あまり触れたあげないの。あの子はあとで枕抱えてベッドで転げ回るくらいの黒歴史になるだけだから。」 相も変わらず高笑いを続ける彼はそんな痛い視線を受け流して、己の幸運さを誉め、称え、有頂天になっている。 ここまで有頂天になるほどの幸運さはというと…? (ここ一週間の星座占い、血液型占い、姓名判断、手相占い…全て一位に輝き!果ては、一昨日引いた町内のくじ引きでは、3回ひいて、全部一等賞引き当てた!!しかも昨日は落ちてた財布拾って交番に届けたら持ち主からお礼でお金貰ったし!最高についてるぜ!) ということらしい。さすが中学生、チョロいもんである。
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