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「え…」
その一人を見た瞬間、目が離せなくなった。
"夢と同じ"。
茶色い髪。
「初めまして、小野妹子と申します。
年は今年で23で、妹子、という名前ではありますが、男ですのであしからず」
そう言った瞬間、曾良がものすごい速さで小野のズボンをめくった。
周りは唖然としている。
「確かに、男です」
「…曾良君…」
部下の突然の奇行にばっしょさんは、最早ぐったりとしてしまっている。
一気に空気は気まずいものに変化していく。
そんな空気を払拭もう一人の新入社員が口を開いた。
褐色の肌に、そこそこ胸のある金髪の綺麗な女性だ。
「閻羅鬼子です。
年は25、その他諸々にはツッコまないでください」
有無を言わせぬ笑顔を見せる閻羅、きっと男をうまく操るタイプの女性だ。
私は内心閻羅に拍手を送った。
よく見れば、閻魔が呆けて閻羅に見入っている。
ほぅ…これは…。
楽しい予感がして私の顔は無意識に緩んでいった。
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