スピードの世界へ。

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「あー学校つまらんっ!」 ある初夏のこと。 セミが鳴き始めた7月はじめである。 さっきの発言の主は星見瞬。 都内の大学に通うごくごく普通の大学1年生。 一般受験したが志望大学はあえなく惨敗。 滑り止めに受けていた辛うじて名前の通じる学校も落ち、結局誰でも入れるような無名大学に通うことになった彼。 友人は各々進路選択をしていき、同じ大学の者はいなかった。 高校の頃はすこしやんちゃ。 見た目は若干威圧感があり、近寄りがたいが、ユーモア溢れる発言ですぐに多くの友達に囲まれた。 彼女だっていた。クラス1位 学年でも3本の指に入る美少女と付き合っていた。 同じ大学に入ろうと言ったのに、テスト勉強を疎かにし、女とあそびにいってたのがバレてフラれた。 人生最悪の日が続いていた。
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