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だんだんと記憶が戻ってきた美菜は、突然泣き声を上げた。
『お母さん!……ひっく』
しゃくり上げながら泣いていた。
泣いている内に、だんだんと状況が掴(つか)めてきた。
(車と接触して倒れて抱き抱えられて車に乗せられた所までは記憶がうっすらとあった。
でも、ここが病院でないとすると?
……部屋全体が不気味だわ……)
不吉な予感が美菜の脳裏を(かす)めた。
『いゃぁ!……お母さん助けてぇ……』
美菜は半狂乱になった。
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