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最初はぎこちない演技だったが、3回目頃からは演技と思えないほどの迫力があった。
タイガーマスクは、こっそりと自分の携帯に録音していた。
「よし、だいぶ上達したな。
自分の本当の気持ちを隠して相手に信じ込ませるには、演技しているんではなく本当だと思い込む事が大事だよ。
本番でも、上手くやってくれよ」
タイガーマスクが微笑しながら言った。
「いつ本番なの?」
美菜が心配そうに尋ねた。
「いや、それは解らない……もしかしたら内容が変更になるかも知れない。ゆっくり休んでね。必要な物や食べたい物があれば、メモ用紙に記入してよ」
タイガーマスクは、そう言うと出て行った。
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