巧妙な罠

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独房を出て自分の部屋に戻る途中で美菜の携帯が着信音のバイブで震えた。 恐る恐るタイガーマスクが電話にでた。 『美菜ちゃん……どこにいるの?』 陰湿な声が耳目を直撃した。 「お前は誰だ?……美菜は永久に俺の物だぁ!」 タイガーマスクが、きっぱりと言い放った。 「そ、そんな事……ぼ、僕は信じないぞ……」 「そうかい、信じなければ、それでいい。 ……お前も俺と同じ趣味だろう。 ……断末魔の叫びって、いいよなぁ~。 今はバラバラに解体したが、これも最高だよな。 ……悪いけどお前に犯人になって貰うからな。 証拠は揃っている。逃げるんだったら海外かな。 でも成田が封鎖されるのも時間の問題だから、後はお前の運しだいよ。 『くっくっく』」 タイガーマスクが愉快そうに笑いながら言った。
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