巧妙な罠

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「何も知らないで、犯人にされるのは可哀相だから、お前だけには聞かせようか」 タイガーマスクが携帯電話に囁いた。 『イャー~。 あなたがストーカーね。 何故なの?……友達のエリカから私に乗り換えたのは何故なの?』 『お前に比べたらあの女はクソだ。 お前は殺しがいのある女だからだよ。 ……グフグフ』 タイガーマスクが声色を使って、いやらしく言った。 『あ、あたしを殺すの?』 『逃げるなよ!』 『キャアー~ た、助けてぇお母さぁん……痛い!ギャァー~』 『観念しなよ。それだけ出血したら……ジエンドだな。……クッククッ』 『もし、もぉし、ストーカー君。 以上だ。気にいってくれたかな』 『……』 『ビックリして声も出ないか。 助かりたかったらエリカの口をふさがないと駄目だな』 一方的に喋ると、タイガーマスクは携帯を切った。
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