美菜犬

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美菜は空腹で目が覚めた。 (あぁ、まだ悪夢の最中か……) 天井や壁などのグリーンの木々の壁紙をぼんやりと眺めながら、そう思った。 「あれっ? コーヒーの香りが……」 毛布をずらし上半身を起こした。 円形の小さな移動テーブルの上にサンドイッチとアイスコーヒーが用意してあった。 美菜は貪(むさぼ)るように食らいついた。 アイスコーヒーを流し込み空腹が満たされると、『ふぅー』と深いため息をついた。 (あたし頭が変かも……)
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