等不恋芽学園へようこそ

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空「よいしょ・・・っと」 教室に辿り着いた空は、鞄を掛けてあった自分の席にスッと座る。 パッと前を見ると、新しい友達作りに励んでいるのか、同級生達が知らない生徒に話し掛けている。 空「(いいなぁ・・・僕も早く男子の友達が欲しいよ。欲を言うなら、個性溢れる友達・・・とか?その為にも、今は早く漢にならなきゃ)」 周りの同級生を羨むと同時に、高校デビューの思いを強く固める。 ───ガラッ 「はい皆、席に着いてー」 その時、教室の前方の扉が開くと同時に、教師らしき女性の声が聞こえた。空を含めた生徒達は、席に戻りながら、パッと前に目を向ける。 長くスラッと伸びた緑色の髪。整った顔立ち。そして全ての男子を魅了する、ボンキュッボンな体型。男子が鼻の下を伸ばして彼女を見ている中、彼女は教壇に立って口を開いた。 「1年C組の皆、おはよっ。そして、入学おめでとう♪私は今日から1年間このクラスの担任を勤める、『立川 涼子』よ。よろしくね」 そう言って教師である彼女───立川涼子は天使スマイルを見せた。彼女の笑顔にドキッとしたのは30人。彼女の笑顔はプライスレス。 涼「うーん・・・ざっと見た感じ、中々良い顔ぶれね。 じゃあ・・・私、貴方達の事よく知らないから、自己紹介して頂戴。というわけで、扉側の君からどうぞ♪」 「は、はい!!」 生徒達の顔をざっと見た涼子は、いきなりそう提案し、廊下側から自己紹介を始めさせる。 空は窓際の席であったので、準備はしっかりできる。先に発表する人の話し方を参考にする為、空はクラスメイトの自己紹介に耳を傾けた。
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