等不恋芽学園へようこそ

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涼「・・・ま、こんな所ね。他に私について知りたい事があるなら、いつでも私に話し掛けて頂戴。それじゃあ最後に、明日についての連絡をするわよー」 涼子はそう言って教壇から降り、各列の先頭に紙を渡す。 今日は入学式であるため、全校生徒は午前中で学校が終了する。終了した瞬間、部活の半強制的な勧誘が一斉に行われるのが、この学園の特徴の1つである。 涼「───じゃ、連絡事項は以上。明日は遅れないように。では起立」 ───ガタッ 数分後、連絡事項を伝え終わった涼子は、生徒全員を席から立たせる。 空「(明日こそ、高校デビューを・・・!!)」 彼もまた、密かに決意を固めながら立ち上がる。折れないハート持ちのようで、まだ諦めていなかった。 涼「改めて、入学おめでとう。そして明日からよろしく。では、れ───」 ───バタンッ!! 「すいません!!遅れましたぁ!!」 礼、と涼子が言おうとしたその瞬間、教室の後方の扉から大声の謝罪と共に誰かが入ってきた。 空「な、何っ!?」 何人かは驚き、少数人は怯えながら後方の扉へ目を向ける。 ───そこに立っていたのは、実に特徴的な男子だった。 見た目160cm後半の身長に、整った顔立ち、清潔感のある髪質と、丁度良い感じの長さ。 ───しかし、真っ赤な髪で制服のカッターシャツに血が付いていた。
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