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女性の言葉に狼狽えた男性を見て、女性が周囲を見渡し口を開く。
「ふむ、ならば誰が良いのかの?貴殿達。嘘偽りなく答えよ…一番相応しいのは誰じゃ?」
女性の問い掛けに皆黙り、周囲を見渡す。
…すると、一人の少年が指を指した。
「たつまさんで…良いと思う」
少年の言葉に、次々と腕が上がり男性…たつまを指差した。
満足げな笑みで たつまを見ると、歓喜で涙を見せていた。
…それが、今や見る影もなく壊されていた。
増えた住宅は屋根から壊され、煙を纏った紅い炎に飲み込まれている。
あの日訪れた大きな住宅は、燃え尽き炭と化していた。
「…また…」
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