北條豊の過去

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北條豊は睫毛も長いので、よく女性に間違えられる。 北條豊が多重人格として行動するようになったのは、二年前の両親と14歳上の姉の死からであった。 豊はアパート経営していた両親と離婚して実家に戻ってきていた姉の会話(豊はあたしの子)を耳にして、急激な偏頭痛と吐き気と不眠症に二週間近く悩まされた。 そして唐突に襲い掛かかってきた偏頭痛と吐き気。 豊はガラガラとなにがか崩れる音を聞いたような気がした。
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