発作(疑惑……刑事のカン)

3/4
18人が本棚に入れています
本棚に追加
/22ページ
「私は北条真由美。従姉妹です。 お兄ちゃんには、あたしが両親の死を、さっき伝えました。 お兄ちゃんは、無関係です」 刑事を睨(にら)むような目つきで真由美が言った。 「困るなぁ。 勝手な事をされちゃ、お前が判断するんじゃねえんだ。 お前も一緒に来い!」 威圧的な言葉で二人を見据えて刑事が、そう言った。 「あたしは構いませんが、 お兄ちゃんは無理です。病気で外出、出来ない身体だから……」 少しも怯む事なく刑事に、きっぱりと告げる。 「何、言ってんだお前は」 刑事が鼻で笑う。 「お兄ちゃんに、何かあったら、責任が……」 豊が真由美の言葉を制止するように由美の腕を掴んだ。 「大丈夫かどうかは出て見れば解るよ」 豊が呟く。
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!