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「私は北条真由美。従姉妹です。
お兄ちゃんには、あたしが両親の死を、さっき伝えました。
お兄ちゃんは、無関係です」
刑事を睨(にら)むような目つきで真由美が言った。
「困るなぁ。
勝手な事をされちゃ、お前が判断するんじゃねえんだ。
お前も一緒に来い!」
威圧的な言葉で二人を見据えて刑事が、そう言った。
「あたしは構いませんが、
お兄ちゃんは無理です。病気で外出、出来ない身体だから……」
少しも怯む事なく刑事に、きっぱりと告げる。
「何、言ってんだお前は」
刑事が鼻で笑う。
「お兄ちゃんに、何かあったら、責任が……」
豊が真由美の言葉を制止するように由美の腕を掴んだ。
「大丈夫かどうかは出て見れば解るよ」
豊が呟く。
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