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「あ、お久し振り、みいちゃんママ」
「ホント久しぶりね、ゆきちゃんママ」
すぐ隣に駐車した車から聞こえてくる会話。聞こうともしてないのに、耳障りな程に届いてくる。
やっぱ……帰るかな?
車を降りたものの、一行に足が動かない。
気が重い。
ふぅ、と軽く息を吐きこんもりとした樹木に目を向ける。と、視線を感じて振り返った。
まじまじと見つめるその主に軽く笑って会釈した。
「……あ、…どうも」
声の主は二人で顔を見合わせ、はにかみながら口を開いた。
「こんにちはぁ」
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