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祐司の住む町から10分も走ればマリコの実家のある町に着く。 その町には、俺が小学生まで住んでた小さな家もあって…… 元々借家だったその家は今もあるんだろうか。 無意識に速度を落として走ってた。 窓を開けると生温い風が車内に舞い込む。 ……あ、 思わず口から漏れそうになった声を飲み込み低い車体の窓から見上げた家。 のろのろと車を走らせる横でマリコが言った。 「売れたんだって。建て直したの2年位前かな」 「そう……か」
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