蛇子としっこ

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 あの夏の日から、私のなかに神様がいる。  ときどき、無償に誰かを食べたくてたまらなくなる。  さて、平岩先輩を食べてしまったから、サークルメンバーが奇数になってしまった。  次は、メンバーのなかから女の子をひとり、食べなくてはならない。  そうそう、平岩先輩は、なんで私が冒険サークルに入ったのか不思議がっていたけど、理由は簡単。  もちろん、虎鉄が冒険好きだったからなんてハートフルな理由じゃない。  冒険サークルの活動内容のほとんどが、人気のない場所に行くことだから。  人を、食べやすいんだもの。  ――さあ、次の獲物は、誰にしましょうか。
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