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つまりは、もう少し成長して男らしい体格を手に入れなければ、一生女性に間違われる可能性があるということだ。
黙りこんだリューティスを気にすることなく、シーナは村長を呼んでくる、と一人家の中へと戻っていった。
「……まあ、気にするな」
ケインが慰めのつもりかリューティスの肩にぽんと手を乗せた。
ほどなくして、シーナの魔力と思われるものと共に、知らない魔力がこちらへ向かってくるのを感じた。
──リューティスは、気配や魔力、それから殺気に敏感である。それはおそらく、生まれながらにしてであるが、訓練等でさらに磨いている。魔力や気配だけで、自分と親しい者は見分けることができるくらいまでに。
戦闘中に目潰しにあっても問題なく戦えるようにと努力した結果だ。
再び扉が開かれて出てきたのは、まだ三十代半ばとおぼしき男性である。
「君が依頼を受けてくれた人かな。僕は村長のデッド・オイリー。どうぞ、中へ」
リューティスを見て一瞬目を見開いたが、すぐにな笑みを浮かべた村長に促され、リューティスはケインと別れて村長宅に足を踏み入れた。
木造の家の中は、思っていた以上に明るい。突き当たりの部屋の大きな窓から射し込んでくる日光のお陰であろう。
硝子は高価である。故に窓は開けてなければ日光の取り入れができない木窓だ。
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