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「俺、素の自分が嫌なんですよ」
「何だ、それ」
「学生の頃からヤキモチばっかりで、独占欲もすごく強くて、そんなのって女性は引くじゃないですか」
「人によるんじゃないか?」
拓人はのんびりグラスに口をつけて『自分の惚れた女が自分以外の男と仲良くしてるところなんか見たくないだろ、誰だってさ』と景紀に言った。
最初は胡散臭いと思っていたこの拓人は、話すうちに不思議と嫌な感じがしなくなってくる。
むしろ理解者のような気さえしてしまう。
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