嘲笑

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「…命に別状は無いらしい。治療等の副作用も、心配ないそうだ。完治すればもとの生活に戻れる。」 俺はほっとした。 完治しても副作用で体の半分が麻痺して、動かなくなるという話をよく聞くからだ。 「………ただ」 「…?」 「…ただ、1つだけ伝えておかなければいけないことがある。お前の彼女……有梨香さんの事だ。」 「………」 「今回の事故で、お前は記憶喪失になった。ただ、お前の記憶喪失は特殊なモノで、極一部の人の記憶だけが失われているみたいなんだ。」 「……それが、有梨香ちゃんなのね…?」 「叶恵の言う通りだ。今までに、この特殊な記憶喪失で失った記憶を取り戻した人は、ゼロに等しいらしい。」
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