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そんな話をつまらなさそうに聞いていたのに気が付いたのか、
彼女は空からこちらに視線を移した。
「こんな寒い中、三十分も突っ立って何してたの?」
急に話をふられた。
それを答えようとした時、何かがずれた。
いや、それは元に戻ったと言うべきかも知れない。
「あ、三分経っちゃったか」
女の子はうっすらと微笑んだ。
空からは時間の経過を示すように、雪がちらつき始めていた。
「魔法で作った三分間の出会いが、永遠に続くことなんてあるのかな?」
女の子はまた空を見上げ、ぽつりとつぶやいた。
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