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「でも、煌我は、『生まれてきてくれてありがとう』って。」
我慢していた涙が、溢れ出す。
「ーー・・・そっか。」
「うん」
体育座りをして、膝を抱え込む。
まだ、怖い。
怖いけど。
「玲音」
「ん?」
「生まれてきてくれてありがとう」
「..........っ...」
「好きだよ」
「....ん......あり..がとぉ........」
大丈夫。
まだあの人の言葉は消えないけど。
この日を、祝ってくれる人はいっぱいいたから。
煌我も、ヤスも。
大事な人たちが、ちゃんと想ってくれてるから。
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